新潟県高校入試 本試験の難易度

そろそろ新潟県高校入試の時期なので本試験の難しさについて当塾の生徒の成績を用いて私見を述べたいと思います。中越地区の中学生は学校で定期テストと入試試験に近い確認テスト(または実力テスト)を受けており、学校も通知表の内申点とこのテストの点数をもとに進路指導されています。

まず定期テストは、予め範囲が決まっており、学校のワーク、白プリ、更には過去問(当塾では使いません…実力が身に付かないので)を使えば8割程度(中学校によっては9割前後)は取れるように出来ています(例えると、台本が存在し、お題も予め知られており、温かい年配のお客さんの予定調和で笑いが起きる大喜利に似ています、それでも全く笑いが起きず、まばらな拍手だけで会場を寒からしむる噺家さんもいますけど…)。

それに対し、確認テストは試験範囲が広範囲に及び、国語と英語の長文等も初見の問題で難易度がかなり上がるので本試験に近い結果が得られます。ただ問題の難易度のバランスと採点が形式的(特に記述問題)なので難易度は本試験に及ばず、長岡高校、三条高校等の合格判断には若干心もとないかと思います。

 

中学1年生11月に当塾に入塾 Kさん

確認テスト

 

点数は申し分ないのですが、ケアレスミスを完全になくすのが課題です…

そこで本試験に一番近いテストとして新潟県統一模試があります。同テストは本試験の形式をベースに作成されており、難易度もバランスがよく(正答率が10%未満やたまに正答率が1%未満の問題もあり、子供相手に本気になる作成者の満点を取らせない意地を感じます)、本試験の難易度を体感するには最適なテストになります。あと受験者数も新潟県内最多で、新潟県内の最大の集団学習塾の生徒が強制参加されているので受験者のレベルも高く志望校の正確な判定が得られます。同模試で志望校がS判定なら本試験当日に体調不良になるか、授業態度にかなり問題があり内申点がありえないくらい悪い等の特段の事情がない限りは合格できます。

新潟県統一模試

 

 

現時点は県内ならどこの高校も行けるレベルですが…

そこで…

この生徒に自力でこの模試の復習をさせたところ、『自力で大体理解できました、特に分からないところはなかったですと気楽に言ってたので、間違ったところを理解を確認させたところ、ケアレスミス以外の正答率が低い問題は単になんとなく解答の答えを覚えただけで当塾の求める理解に到達していませんでした。逆に解説した後『こんなの本番で出来る自信ないんですけど…』と問題の難しさを痛感していました。このようにこのレベル生徒でも入試問題の自力の理解は難しく、学校でも過去問を解く程度で難易度の高い問題の解説はなされておらず(いろんな生徒がいるので平均に合わせるのはしょうがないかと…)、また当塾に高校から入塾される高校生の中学時代に通っていた塾の勉強方法と本人の実力を見る限り、定期テスト対策が中心で入試レベルの難易度の問題はしっかり理解させているところは少ないように思われます(当塾の高校受験生に求めるレベルに達している生徒はほとんどいないので高校受験レベルから教え直してます)。定期テスト対策は長岡にいる学生バイト(専門学校生、長岡高専生、造形大学生、良くて長岡技大生)でも可能ですが入試対策は厳しいです。もちろん内申点を稼ぐだけ稼いで本試験は無難に逃げ切りという戦略もありますが、かなりギャンブルな気がします。また英語、数学、国語は上げにくいので、暗記系の理科と社会で稼ぐ戦略もありますが、将来大学進学を考えるとお勧めしません(文系進学なら英語。国語で70%、理系志望なら数学70%ないと大学受験で詰みます)。そういう自分も高校受験時は中越地区で有名な集団塾に通っていましたが入試レベルの理解は浅かったです(集団なので知識のインプットが中心でアウトプットが不十分なのはしょうがないです…)。ただ本試験は展開が自分に向いて第一志望の当時新潟大学の合格者数が県内二番が取り柄の一応進学校に合格しましたが、今振り返るとかなり危ない勉強方法でした。よろしければご相談ください。